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非再生プラ使用量が減少傾向 ユニリーバなど世界の大手企業で

世界の大企業による新品のプラスチックの使用は減少傾向にある――。循環型経済を振興する英国のエレン・マッカーサー財団が16日、こうした調査結果を公表した。再生原料を用いないプラスチック包装材の使用量は2年連続で減っており、2025年までには大幅な減少が見込まれるとしている。

調査は、プラスチック廃棄物の根絶を目指す「新プラスチック経済グローバル・コミットメント」の署名企業63社を対象に行われた。同コミットメントは、同財団と国連環境プログラムが18年に立ち上げたもので、署名企業には食品で世界最大手のネスレ(スイス)や英国の食品・家庭用品大手ユニリーバなどの世界的企業が含まれる。これらの企業は全体で世界のプラスチック包装材生産量の20%を占める。

同財団によると、これら63社による非再生プラスチックの使用量は、25年までに18年比で20%削減される見通し。これにより、同年までにこうしたプラスチックの生産量が年間800万トン減ると見込まれている。

例えば、ユニリーバの再生プラスチック使用率は20年に11%となり、前年の5%から拡大。25年までには同社が目標とする25%を達成できる見込みという。米清涼飲料大手コカ・コーラも同じ目標を掲げ、20年の再生プラスチック使用率は11.5%だった。化粧品で世界最大手の仏ロレアルは50%を目標とし、20年の使用率は15.8%だった。

一方、米清涼飲料大手ペプシコは再生プラスチック使用率25%を目指すが、20年の使用率は5%。米製菓大手マース(Mars)は30%の目標を掲げるものの、20年の使用率はゼロにとどまっている。

署名企業は進捗(しんちょく)状況を毎年データとして公表し、1年半ごと目標を見直すことに合意している。[環境ニュース]


関連国・地域: 英国フランスEUスイスオランダ米国
関連業種: 食品・飲料化学その他製造マクロ・統計・その他経済

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