欧州連合(EU)内で昨年に新たに設置された発電施設の発電容量のうち、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーの占める割合が71.3%に達し、過去最高となったことが、欧州風力エネルギー協会(EWEA)が6日に公表した報告書で明らかになった。イタリアとドイツを中心とした太陽光発電の急増で、全体が押し上げられた。
再生可能エネルギーの新発電施設の発電容量は合わせて3,204万3,000キロワットとなり、2010年の約2,300万キロワットから37.7%拡大した。中でも太陽光発電の伸びが著しく新施設の全発電容量の46.7%を占め、風力発電は21.4%。二酸化炭素(CO2)排出の少ないガス火力発電も21.6%に上り、再生可能エネルギーと合わせると全体の90%超となる。
イタリアでは2010年末に太陽光発電の補助金が支給期限を迎えた影響で駆け込み需要が集中した上、昨年は年半ばまで助成がさらに拡充された。これを受け、発電容量は2010年の200万キロワットから約900万キロワットに急拡大、太陽光発電で世界最大の市場となった。なお、昨年にEUで新たに設置された風力発電施設の発電容量は961万6,000キロワットと前年からほぼ横ばいだった。[環境ニュース]
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