• 印刷する

英、ペット盗難を「誘拐」に コロナ禍での価格高騰で被害多発

英政府は3日、ペットの誘拐を新たに刑事犯罪の部類として制定する方針を明らかにした。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響でペットの価格が高騰する中、ペットの窃盗事件が多発していることを受けた措置。新たな法案では、動物福祉の観点から、ペットに「所有物」以上の価値があると認定する。

ペット窃盗に関する作業部会の最新の報告書によると、英国ではパンデミックを機に、ペットの需要が拡大。米グーグルのインターネット検索で「子犬の購入」の検索件数は昨年3~8月に、2.6倍に増加した。また、犬の保護団体ドッグ・トラストによると、一部の人気の高い犬種の価格は、昨年春の最初のロックダウン(都市封鎖)期間に90%近く上昇した。

こうした中、ペットの窃盗事件が増加。今回の調査で、ペット窃盗の7割は犬であること、イングランドとウェールズにおける昨年の犬の窃盗事件は推定2,000件に及んだことが分かった。

ペットの誘拐は現在、「所有物」の窃盗犯罪に指定されているものの、作業部会は今回、ペット所有者の精神的な打撃やペットの動物福祉を考慮すべきと指摘。ペットについては通常の窃盗より重い刑事犯罪となる「ペット誘拐」として扱うことを勧告した。

なお、イングランドでは現在、飼い犬の情報をマイクロチップに埋め込み、この情報を16カ所のデータベースで管理している。作業部会は、盗まれた犬の追跡を簡易化するため、マイクロチップにより詳細な情報を記載するほか、データベースのシステムを一本化することを提案した。


関連国・地域: 英国
関連業種: マクロ・統計・その他経済社会・事件

その他記事

すべての文頭を開く

英独首相がベルリンで会談 防衛・安保面での連携強化で合意(04/25)

ヒースロー空港で従業員スト 5月7~13日まで、800人参加(04/25)

国防費をGDPの2.5%に拡大=30年までに(04/25)

ユーロ圏PMI、4月は上昇 2カ月連続で分岐点越え=速報値(04/25)

基本給の上昇率、第1四半期は4.8%に減速(04/25)

風力発電量、化石燃料上回る=2四半期連続(04/25)

オランダ鉄道、独子会社売却で国外事業撤退(04/25)

石油・ガス開発イサカ、伊エニの英資産取得(04/25)

オクトパス、米の浮体式洋上風力発電に投資(04/25)

英仏海峡で5人死亡、移民移送法案の通過後(04/25)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン