エネルギー業界の監督機関Ofgemは8月31日、4億5,000万ポンドの「戦略的イノベーション基金」を立ち上げたと発表した。電力・ガス網のグリーン化に向けたプロジェクトに資金提供するもので、同日から申請受付を開始した。
この基金では、電力・ガス事業者を対象に、システム統合とデジタル化、暖房、運輸の4分野で革新的な提案を募集。他の企業や研究機関も、電力・ガス事業者と提携し参加できる。予算は向こう5年間で4億5,000万ポンドの予定だが、必要に応じ増額する可能性もあるという。
Ofgemはプロジェクトの例として、ヒートポンプなどのクリーン暖房や、電力・ガスネットワーク内の連携、バッテリー貯蔵をはじめとする電力使用・貯蔵の効率化に向けた新技術を提示。「大胆かつ野心的」で、エネルギー網全体に展開可能な規模の提案を求めている。
英政府は2050年までに炭素排出量を実質ゼロにする目標を掲げている。Ofgemのジョナサン・ブレアリー最高経営責任者(CEO)は、エネルギーインフラはこの目標達成に向け重要な役割を果たすと説明。基金の立ち上げは、それに向けた準備を確実なものにするのに役立つとしている。[環境ニュース]
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