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国際的な新法人税制に合意 130カ国・地域、23年の発効目指す

経済のデジタル化を受けた国際的な法人税制改革の大枠に、世界130カ国・地域が合意した。各国共通の最低法人税率を15%以上とする案と、巨大IT(情報技術)企業を念頭に、年間売上高200億ドル超、利益率10%超の多国籍企業には実際に売り上げが発生した国が課税できるようにする案を2本の柱とする。協議を主催した経済協力開発機構(OECD)が1日、発表した。

OECDは、過去10年近くにわたり国際的な法人課税強化の協議を進めてきた。改革案の詳細は10月までに固める計画で、2023年の新ルール発効を目指す。

多国籍企業への課税権を本籍所在国ではなく、売り上げが発生した国に与える案では、米グーグルやアップルなどの巨大IT企業が影響を受ける見通し。一方、金融サービス業や採鉱業は対象外となる。OECDはこの案の実施により、年1,000億ドル相当の利益が課税対象になり得るとみている。

欧州では既に、英国とフランス、イタリアが同様の「デジタルサービス税(DST)」導入を決めているが、今回の新ルールが適用されれば、廃止に向け調整が行われる。

一方、最低法人税率を15%以上とする案は、売上高7億5,000万ドル以上の企業が対象となり、海運業のみが免除される。これが実施された場合、世界で年1,500億ドルの税収が創出される見通し。主要7カ国(G7)は6月の財務相会合でこの案について合意していた。

改革案には、協議に参加した139カ国・地域のほとんどが合意した格好となり、これらの国の国内総生産(GDP)を合わせると、世界経済の90%を占める。ただ、低税率国のアイルランドやハンガリーなどは、合意文書への署名を見送った。

ロイター通信によると、アイルランドのドナフー財務相はこれについて、改革案の大半の内容は支持しているものの、最低法人税率を15%以上とする点が支障となり合意できなかったとしている。同国は法人税率を12.5%と低く抑えることにより、アップルやインターネット検索エンジン大手グーグル、ソーシャルメディア大手フェイスブックなどの米テクノロジー企業を誘致している。


関連国・地域: EU
関連業種: IT・通信マクロ・統計・その他経済

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