イングランドで8日、新型コロナウイルスのワクチン接種の対象年齢が25歳以上に拡大した。これまでは30歳以上を対象としていた。英国政府は7月末までに全成人に1回目の接種機会を提供するという目標を掲げており、対象年齢のさらなる拡大で、目標達成に向け前進する。
国民医療制度(NHS)は、25~29歳の約300万人を対象に、1回目のワクチン接種を予約するようウェブサイトなどで呼び掛けている。なお8日は、英国で初めてワクチン接種を開始してから6カ月の節目となる。
英国では、既に成人の75%以上が1回目のワクチン接種を終えており、50%以上が2回目も完了している。
ハンコック保健・社会福祉相は「ワクチン接種はパンデミック(世界的大流行)から抜け出す手段であり、順番が回ってきたら受けてほしい」と訴えた。ただ、イングランドで実施しているロックダウン(都市封鎖)の全面解除日の決定については「時期尚早だ」としている。
英政府はかねて、イングランドにおけるロックダウンの全面解除日を6月21日に設定していたものの、同相はこれを6月21日「以降」に行う予定であり、必ずしもこの日が期日ではないとして、時期を遅らせる可能性を示唆した。背景には、従来型のウイルスより感染力が強いデルタ型(旧称インド型)変異株の感染が拡大していることがある。
政府は、6月14日に6月21日の規制解除を行うかどうかの正式な決定を下す予定。
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