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ロックダウン完全解除延期も 保健相、変異株感染拡大受け警鐘

英国のハンコック保健・社会福祉相は6日、公共放送BBCのテレビ番組で、新型コロナウイルス対策としてイングランドで実施するロックダウン(都市封鎖)の全面解除を6月21日から遅らせる可能性を示唆した。従来型のウイルスより感染力が強いデルタ型(旧称インド型)変異株の感染が拡大しているため。

同相は、第4段階の緩和は6月21日「以降」に行う予定で、必ずしもこの日が期日ではないと強調。デルタ型変異株の感染力が強いため、ロックダウンの全面解除を巡る決断が「より困難になっている」とし、必要なら全面解除を遅らせることも「もちろん検討する」と話した。

英国では現在、感染者の4分の3をデルタ型変異株が占めるとみられている。ハンコック氏によると、デルタ型は従来の主流だったアルファ型(旧称英国型)より感染力が約40%強い。ただ、入院患者数は横ばいが続いており、ワクチンが効果を発揮しているとみられている。

英国の新規感染者数は、4月中旬から5月下旬までは3,000人を割り込んでいたが、その後は増加傾向が続いており、6日には5,341人に達した。ただ、新規入院患者はほぼ一定しており、この日は154人。死者は4人だった。

政府は3月上旬以降、3段階にわたりロックダウンを緩和。最終段階となる4回目の緩和では、異世帯間の交流人数の制限が撤廃され、昨年の最初のロックダウン導入以降、営業が禁止されたままのナイトクラブの営業再開も認められる予定。人と人の安全な距離の確保のルールが撤廃される可能性もあり、これが実現すれば飲食店などが入店者数を制限せずに営業できるようになると期待されている。

政府は、6月14日に6月21日の規制解除を行うかどうかの正式な決定を下す予定。


関連国・地域: 英国
関連業種: 医療・医薬品マクロ・統計・その他経済社会・事件

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