英政府は3日、新型コロナウイルス対策として導入している入国後の自主隔離が免除される国・地域のリストを更新した。ポルトガルが除外され、免除国はオーストラリアなど11カ国・地域のみとなった。更新後のリストは8日から適用される。夏の休暇シーズンを前に、観光地として人気が高いポルトガルがリストから外されたことで、航空・観光業界からは落胆と不満の声が上がっている。
英国は、渡航先の国・地域を感染リスクに応じて「赤」「黄」「緑」に分類している。感染リスクが低い国・地域は「緑」に分類され、英国入国後の自主隔離が不要となる。今回、ポルトガルは「黄」に分類されたため、英国帰国後は自宅で10日間自主隔離し、帰国後2日以内に感染検査を受ける必要がある。帰国後5日目の検査で陰性が証明されれば、自主隔離を終了することができる。
英政府によると、前回のリスト発表時の3週間前に比べ、ポルトガル国内では感染率が2倍に上昇している。シャップス運輸相は今回の決定を「安全を第一に考えたアプローチ」であり、「英国内でのロックダウン(都市封鎖)完全解除に向けた最良の機会」と説明した。
これに対し、航空・観光業界からは、雇用を脅かし消費者信頼感を損ねるものと批判の声が上がっている。ポルトガル政府も「英政府の理論は理解できない」とコメントしている。
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