ドイツのシュパーン保健相は4日、新型コロナウイルスのワクチン接種を完了した人などを対象に、各種の制限措置を緩和する法案が早ければ7日までに成立するとの見通しを示した。これが成立すれば、ワクチン接種済みの人やすでに感染し抗体を持つ人は、夜間の外出制限や私的な集会の人数制限が免除されるようになる。
政府は先に、ワクチン接種者などを対象に制限を緩和する法案を閣議承認し、議会に提出した。シュパーン保健相は「向こう数日に連邦議会(下院)および連邦参議院(上院)で審議し、うまくいけば今週中の可決も可能」と話している。
ザ・ローカルによると、この法案が成立すれば、ワクチン接種を完了した人や感染済みの人が大半を占める私的な集まりには、人数制限が適用されなくなるほか、こうした人以外が中心の集まりでも、ワクチン接種者や感染済みの人は人数制限の枠外として自由に参加できる。
ドイツでは現在、過去7日間の人口10万人当たりの感染者数が3日連続で100人を超える地域で、午後10時から翌午前5時までの夜間外出が禁止されている。また、地域によっては生活必需品以外を扱う店舗を利用する際に、陰性証明の提示が義務付けられている。しかし、法案が成立すれば、ワクチン接種者や感染済みの人は、こうした措置の適用外となる。
このほか、国外旅行からの帰国時に検査の陰性結果を提示する義務もなくなり、旅行中に感染者と接触していなければ、帰国後の自主隔離も免除される可能性がある。
政府はワクチン接種証明をデジタル化し、スマートフォンで提示できるようにする方針。スマートフォンを持っていない人向けには、QRコードが記載された紙の証明書を発行する見通しだ。
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