ドイツのメルケル首相は24日、イースター休暇中における新型コロナウイルス対策の規制厳格化について、「間違いだった」として撤回する意向を発表した。新たな規制はこの前日に発表されたばかり。同期間中はスーパーを含むほぼ全ての店舗閉鎖を予定していたものの、業界関係者や科学者などからの批判を受けて方針転換を余儀なくされた。
メルケル首相は、今回の決定について「感染第3波を抑制する意図があり下した決定だった」と説明。一方「生産工場の損失補填(ほてん)問題などを考えれば、短時間で実行できるものではなかった」と述べた。
また、「間違いは修正されなければならない」と強調した上で「さらなる混乱を引き起こしたため、市民に許しを請いたい」と謝罪した。
メルケル首相と連邦16州の首相はこの前日、現行の全国的な封鎖措置を4月18日まで延長することで合意。併せて、4月1~5日のイースター休暇中は大半の店舗営業を停止し、食料品を販売する店舗のみ4月3日の営業を許可するなど、外出自粛を強く奨励する規制強化を導入する手はずだった。
この措置に対して、業界関係者などからは物流や生産現場に混乱が起きるといった批判が噴出。その後、政府は緊急会議を行い、イースター期間中の規制強化策の撤回で合意に至った。
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