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サルコジ元大統領に実刑判決 司法情報巡る不正献金問題

パリの裁判所は1日、サルコジ元大統領が自らの不正献金問題に関わる裁判官に情報提供と引き換えに地位を約束したとして、禁錮3年(うち2年は執行猶予)の有罪判決を言い渡した。サルコジ被告は無罪を主張しており、控訴する見通し。フランスの元大統領に実刑判決が下されるのは初めて。BBC電子版が伝えた。

今回の有罪判決は、同被告が2007年の大統領選の際、化粧品で世界最大手のロレアル創始者の娘である故ベタンクール夫人から法定限度額を上回る違法献金を受け取った疑惑が発端。この疑惑を巡る訴訟自体は13年に取り下げられているものの、この件に絡み、サルコジ被告が裁判官に捜査の進行状況などの内部情報を求め、引き換えに地位を約束していたことが、警察の盗聴により発覚していた。

裁判所は判決文で、同被告は「自分の行いが不正行為であることを自覚していた」と指摘。同被告の行為は国民に「司法に対する非常に悪いイメージを与えた」としている。

同被告は刑務所ではなく自宅で電子タグを付けて服役することが認められている。検察は禁錮4年(うち2年は執行猶予)を求刑していた。この問題では、弁護士と裁判官も同様の有罪判決を受けたが、いずれも控訴するとみられている。

サルコジ被告は12年の大統領選を巡っても、法定限度額を上回る選挙資金を費やした疑いで起訴されており、こちらの公判は17日に始まる予定。ただ、同被告は今も右派の政治家や支持者の間で人気を保っている。

フランスでは11年に故シラク元大統領も、パリ市長時代の公的資金の不正利用で2年の禁錮刑を言い渡されたが、執行を猶予されていた。


関連国・地域: フランス
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治

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