欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットによると、2020年に中国が米国を抜いてEU最大の貿易相手国となった。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)により米国をはじめ主要国の貿易が軒並み落ち込む一方、中国は輸出入が共に拡大した。
EUの中国からの輸入は3,835億ユーロで前年比5.6%拡大。中国への輸出は2,025億ユーロで2.2%のプラスだった。対中国貿易収支は1,810億ユーロの赤字だった。
一方、対米国の貿易収支は1,509億ユーロの黒字。米国からの輸入は2,020億ユーロで13.2%縮小し、米国への輸出も3,530億ユーロと8.2%落ち込んだ。
中国経済はパンデミックにより、昨年第1四半期(1~3月)は落ち込んだが、その後は回復。自動車や高級品などの欧州製品に対する需要が高まり、医療・電子機器の対欧輸入拡大も後押しした。
中国とEUは昨年末、投資協定の締結で大枠合意。双方の企業の市場参入に対する制限が緩和される見通し。
なお、EUの貿易相手国としては英国が3位。これにスイス、ロシア、トルコ、日本が続いた。
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