イタリアの連立政権からレンツィ元首相率いる新党「イタリア・ビバ」が離脱したことを受け、代議院(下院、定数630)は18日、コンテ首相の信任投票を行い、321対259の賛成多数で信任した。元老院(上院、定数315)での投票は19日に実施。イタリア・ビバの離脱を受け、連立政権の上院での議席数は過半数を割っており、コンテ首相の進退を問う投票の行方は不透明となっている。
コンテ氏は上院での投票に先立ち、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)とその苦しみにより国は団結し、政府の一体感も増したと説明。政府の存続がより重要になっているとして、支持を呼び掛けた。
終身議員を加えた上院の321議席のうち、連立政権が占めるのは148議席。18議席を保有するイタリア・ビバは、信任投票を棄権する方針だ。地元紙は、コンテ首相がイタリア・ビバの離脱で空いた閣僚ポストと引き換えに協力を求め、155票を確保できる見通しだと報じている。
イタリア・ビバの棄権により、コンテ首相が信任を得る可能性は高いとみられる。しかし野党は、信任投票を乗り越えたとしても、国政を担うには弱過ぎるとして、解散総選挙の実施を求めている。
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