フランスの自動車大手ルノーは12日、2020年の世界販売台数(小型商用車含む)が前年比21.3%減の294万9,849台となったと発表した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)の影響を受け、全世界・地域で販売台数が前年を下回った。
地域別に見ると、足元のフランスを含む欧州は25.8%減の144万3,917台。うちフランスが23.3%、同国を除く欧州は27.2%それぞれ落ち込んだ。
欧州以外の販売は16.5%減少。米大陸は38.6%縮小した。アフリカ・中東・インドは23.3%、中国は13.3%それぞれ落ち込んでいる。ユーラシアは0.7%のマイナスとなった。
国別販売台数ではフランスが首位。2位と3位にはそれぞれロシアとドイツがつけ、4位は中国、5位はイタリアだった。
ブランド別では、全体の6割超を占める「ルノー」が178万7,121台と24.1%減少。ルーマニア子会社の「ダチア」は52万765台で29.2%落ち込んだ。露アフトバスが手掛ける「ラーダ」も38万3,983台を売り上げたが1年前を7%下回った。中国の自動車大手、華晨汽車集団傘下の瀋陽華晨金杯汽車(華晨金杯)との合弁で展開する「金杯」ブランドと高級多目的車(MPV)ブランド「華頌」は、合わせて3.4%減の15万6,331台を売り上げた。一方、ルノーサムスンは9万300台で、14.2%拡大している。
ルノーは今年について、販売台数ではなく利益率に重点を置くと表明。「2021年初めの受注水準は19年よりも高いほか、全車種で在庫が少なく、販売価格も上昇している」と述べた。
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