フランスの自動車大手グループPSAの株主は4日、臨時株主総会で、イタリアのフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)との合併計画を承認した。世界4位の自動車メーカー誕生に向けて、さらに前進した格好。
プジョーの創業家や中国・東風汽車集団(DFG)、フランス政府を含むほぼ全ての株主が同計画を承認。賛成率は99.85%だった。
統合後の新グループ会社「ステランティス」の新最高経営責任者(CEO)に就く予定の、PSAのカルロス・タバレスCEOは「われわれは合併の準備ができている」とコメント。全ての規制をクリアしたと説明した。合併完了の日程については、近く発表するとしている。
なお、FCAの株主も近く合併計画の採決を行う見通し。
FCAとPSAは2019年12月、対等合併で正式に合意。ステランティスは、世界販売台数が計870万台となり、独フォルクスワーゲン(VW)、仏ルノー・日産自動車・三菱自動車連合、トヨタ自動車に次ぐ世界4位に浮上する。欧州委員会は昨年12月、合併計画を条件付きで承認すると発表。欧州委は小型商用車市場における競争上の懸念を示していたが、両社による妥協案を受け入れた格好だ。
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