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英、3段階の封鎖導入=一部地域でパブ閉鎖

ジョンソン英首相は12日、イングランドで新型コロナウイルスの警戒レベルに応じた3段階の地域的な封鎖制度を導入すると発表した。北部リバプールの都市部は警戒レベルが最も高い「ティア3」に分類され、14日からパブやバーの営業や、屋内外での世帯間の交流が禁止される。その他の地域では現行の制限措置が継続されるが、ロンドンのカーン市長は、同市でも近く屋内での世帯間交流が禁止される可能性があると警告している。

新制度では、各自治体の警戒レベルを「中程度(ティア1)」、「高い(ティア2)」、「非常に高い(ティア3)」に分類。ロンドンなど大半の地域はティア1とされ、従来通り6人以上の集会禁止や飲食店の午後10時閉店といったイングランド全域での制限措置が継続される。

一方、既に局地的な制限措置が導入されているマンチェスターやノッティンガム、バーミンガムなどは、おおむね自動的にティア2に分類された。ティア2ではイングランド全域の制限措置に加え、屋内での世帯間交流が禁止される。

ティア3に分類されると、屋内外に関わらず世帯間の交流が一切禁止されるほか、食事を提供しないパブやバーは閉鎖を命じられる。加えて、不要不急の用事以外で自分の地域を出入りすることや、他の地域での宿泊の自粛を要請される。学校や大学は、全警戒レベルを通じて閉鎖しない。

ただ、クリス・ウィッティー首席医務官はこの日の記者会見で、ティア3の制限措置では感染拡大阻止には不十分との見解を示し、各自治体が追加の規制を導入する必要があるとしている。

また、13日付デーリーメールによると、ロンドンのカーン市長の広報官は同市の警戒レベルについて、「現時点では中程度とされているが、早ければ今週中にも引き上げられる可能性がある」と警告している。

警戒レベル決定の基準となる感染者数などの数値は示されておらず、過去1週間の10万人当たりの新規感染者数では、ティア2のノッティンガムが830人と国内で最も多い一方、ティア3のリバプールは598人。タイムズによると政府は、感染者が集中する大学などの有無に加え、各地の所得レベルや必要とされる救済策、自治体トップの理解が得られるかどうかなど政治・経済的側面を勘案して決定しているもようだ。


関連国・地域: 英国
関連業種: 医療・医薬品サービス社会・事件

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