英政府は、イングランド全域で新型コロナウイルスの感染封じ込め策を再導入することを検討している。感染拡大を抑えるためで、政府科学顧問が提言しているという。新規制は週明けにも発表される見通し。BBC電子版などが18日伝えた。
それによると、政府の「緊急時科学助言グループ(SAGE)」と「モデリングに関する科学パンデミック(世界的流行)・インフルエンザ・グループ(SPIーM)」は、10月に2週間の厳格規制を導入するよう政府に提案。BBC電子版によると、新たな封じ込め策ではホスピタリティー産業が事業停止を求められる可能性がある。一方、学校や職場は通常通りの運営が認められる見通し。
顧問らは、このまま政府が策を講じなければ、10月末までに感染死者数が大きく増加すると予想する。
ジョンソン首相はかねて、全国的な規制導入に強く反対しており、先には「経済にとって大惨事」と主張。特に、全面再開したばかりの学校の閉鎖は避けたい考えだ。顧問らは、学校のハーフターム(学期半ばの休暇)の時期に重なるため、教育への影響を抑えられると説明している。
ハンコック保健相は「政府は現在、新型コロナ対応の準備を進めている」と述べるにとどめた。
英国の17日の新規感染者数は3,395人。ここ数日は、5月半ば以降で最多の水準で推移している。累計感染者数はこの日時点で38万1,614人となっている。
■北東部などで規制強化
英政府は22日から、イングランド北東部で不要不急の公共交通機関の利用を制限する。規制をさらに厳格化する格好。
同地域の7自治体では先に、異なる世帯間の交流や、パブやレストランの午後10時以降の営業が禁止された。政府は、イングランド中部でも制限措置を強化する方針。
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