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ユーロ圏GDP、12.1%減少 第2四半期の2次速報値

欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットは14日、2020年第2四半期(4~6月)のユーロ圏19カ国の実質域内総生産(GDP、2次速報値)が前期比12.1%縮小したと発表した。1次速報値から変化はなく、第1四半期の3.6%減から2四半期連続のマイナス成長。下落幅は1995年の統計開始以降で最大となった。主要国のうち、ドイツとスペインが2四半期連続で縮小。フランスとイタリアも下落幅が拡大し、3四半期連続でマイナス成長に沈んでいる。

国別の成長率を見ると、ドイツは先に発表した速報値で第1四半期の2%減からマイナス10.1%に落ち込みが加速し、リセッション(景気後退)入り。輸出入や家計最終消費支出のほか、投資を示す総固定資本形成のうち機械・機器が大幅に縮小した。一方、政府最終消費支出は増加している。

フランスの成長率はマイナス13.8%と、前期のマイナス5.9%から下落幅が拡大。イタリアはマイナス12.4%と、第1四半期の5.4%減からこちらも落ち込みが加速した。スペインはマイナス18.5%と、前期から13.3ポイント縮小。オランダはマイナス8.5%と、第1四半期の1.5%減からさらに落ち込みリセッション入りした。ユーロ圏外では英国がマイナス20.4%と、前期から18.2ポイント低下し、2四半期連続のマイナス成長となった。

ユーロ圏のGDPは、前年同期比では15%縮小。こちらも1次速報値から変化はなかった。EU27カ国全体では前期比で11.7%、年率では14.1%それぞれ落ち込んでいる。

欧州委員会は先に発表した夏季経済見通しの中で、今年のユーロ圏のGDPが前年比8.7%縮小し、史上最悪の落ち込みを記録するとの見通しを示した。前回5月時点の春季予測では7.7%減としていたが、米国での新型コロナウイルス感染拡大が欧州経済に影響するとの懸念から下方修正された。中でも主要国であるフランスとイタリア、スペインの落ち込みが2桁台と深刻になるとみている。

ユーロ圏の第4四半期GDPの改定値は9月8日に発表される予定。


関連国・地域: EU
関連業種: マクロ・統計・その他経済

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