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ユーロ圏GDP、12.1%減少 新型コロナで過去最大の下落幅

欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットは7月31日、2020年第2四半期(4~6月)のユーロ圏19カ国の実質域内総生産(GDP、1次速報値)が前期比12.1%縮小したと発表した。第1四半期の3.6%減から2四半期連続のマイナス成長となり、リセッション(景気後退)入り。年率換算では40.3%減で、1995年の統計開始以降で最大の下落幅を記録した。主要国のうち、スペインは2四半期連続で縮小し、こちらもリセッションに入った。フランスとイタリアも下落幅が拡大し、3四半期連続でマイナス成長に沈んでいる。

ユーロ圏のGDPは、前年同期比では15%縮小。EU27カ国全体では前期比で11.9%、年率では14.4%それぞれ落ち込んだ。

この日までに速報値を発表した主要国のうち、フランスの成長率はマイナス13.8%と、第1四半期のマイナス5.9%から大きく悪化。投資を示す総固定資本形成は17.8%減、家計最終消費支出は11%減と、落ち込みがさらに加速した。政府最終消費支出は8%減少。輸出は25.5%縮小し、輸入は17.3%減った。

スペインのGDPは前期比18.5%減と、第1四半期の5.2%減から縮小幅が拡大し、リセッション入り。家計最終消費支出は21.2%減少し、総固定資本形成は21.9%減った。輸出は33.5%、輸入は28.8%落ち込んでいる。GDPは年率で22.1%縮小した。

イタリアのGDPは12.4%減と、前期の5.4%減から落ち込みが加速。年率では17.3%減っている。

先にデータを公表したドイツのGDPは前期比で10.1%縮小。前年同期比では11.7%減に沈んでいる。

欧州委員会は7月に発表した夏季経済見通しの中で、今年のユーロ圏のGDPが前年比8.7%縮小し、史上最悪の落ち込みを記録するとの見通しを示した。前回5月時点の春季予測では7.7%減としていたが、米国での新型コロナウイルス感染拡大が欧州経済に影響するとの懸念から下方修正された。中でも主要国であるフランスとイタリア、スペインの落ち込みが2桁台と深刻になるとみている。


関連国・地域: EU
関連業種: マクロ・統計・その他経済

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