伊自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は22日、グーグルを傘下に持つ米アルファベットの自動運転車部門ウェイモ(Waymo)と独占契約を締結した。小型商用車の自動運転分野での協業を拡大する格好。
両社は貨物輸送向けの商用車を開発する計画で、まずはウェイモの自動運転システムをラム(Ram)ブランドのバン「プロマスター」に組み込む。物流や配達での自動運転技術で、主導的な立場を築きたい考えだ。
FCAはまた、同社が展開する乗用車にウェイモの自動運転システムを搭載し、米自動車技術者協会(SAE)の定める「レベル4」(高度自動運転)を実現させる方針。両社は既に、これに向けて協業を開始しているという。
関係筋によると、FCAはウェイモとの独占契約に伴い、自動運転技術を手掛ける米シリコンバレーのスタートアップ企業オーロラ・イノベーションとの18カ月にわたる提携関係を解消するとみられている。
FCAは2016年、ウェイモの試験走行向けに、クライスラーのハイブリッド・ミニバン「パシフィカ」100台を提供。18年には提携を拡大すると発表し、現在は両社が手掛けたミニバンが、米カリフォルニア州とアリゾナ州で自動運転タクシー(通称ロボタクシー)として走行している。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。