英国は10日、日本やドイツ、フランスなどからの入国者に対し、14日間の自主隔離を撤廃した。新型コロナウイルスの感染リスクが低いと見なされた計58カ国・地域と、英海外領土全14カ所が対象。英国在住者に人気の旅行先も多いことから、観光・航空業界の回復を後押しするとみられている。
政府は先に、イングランドにおける自主隔離措置の免除対象国・地域のリストを公表。これにウェールズ、北アイルランド、スコットランドが沿った形だが、セルビアは感染リスクが再び高まったことから、この日付で対象国から除外された。また、スコットランドはスペインを対象から外している。
リストにはこのほか、イタリアやオランダ、ベルギー、ギリシャ、ポーランド、ハンガリー、スイスなど多くの欧州諸国や、韓国、台湾、香港、オーストラリア、ニュージーランドなどが含まれる。また、アイルランドとチャネル諸島、マン島はもともと自主隔離の対象外となっている。一方、米国と中国はリストに含まれていない。欧州では、スウェーデンやポルトガルが除外されている。
リストに含まれる国・地域からの渡航者や帰国者は、陸海空のいずれの経路でも自主隔離なしで入国できる。ただし、過去14日間にリストに含まれない国に立ち寄った場合には、これまでと同様、入国時に14日間の自主隔離が義務付けられる。
英政府は6月8日から、帰国する国内居住者も含め入国者全員に14日間の自主隔離を義務付けたが、観光・航空業界がこれに強く反発。約1カ月で措置を撤廃した格好となる。なお外務省は、クルーズ船旅行については引き続き控えるよう呼び掛けている。
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