ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は9日、議長を退任するポルトガルのセンテーノ前財務相の後任として、アイルランドのパスカル・ドナフー財務・公共支出・改革相を選出したと発表した。13日の就任を予定し、任期は2年半。他にはスペインとルクセンブルクの財務相も立候補していた。
ドナフー氏は2017年6月から財務・公共支出・改革相を務める。今回の選出を受け、欧州の最優先課題は復興基金の実現による企業と雇用の支援だとし、復興計画と予算案を巡り対立の深まる南北ユーロ圏の「懸け橋」となること目指すと述べた。ドナフー氏の議長就任後の初会合は、9月11日に予定されている。
投票の内訳は明らかにされていないが、ドイツとイタリア、フランス、スペインはスペインのカルビニョ経済相の支持を表明しており、当初は有力候補と目されていた。ルクセンブルクのグラメーニャ財務相は、1次投票で十分な支持を得られず辞退。同相は17年の議長選にも出馬し、センテーノ氏に敗れていた。
センテーノ氏は6月、財務相を辞任し、ユーログループ議長も7月13日の任期満了をもって退任すると発表していた。
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