英政府は7月6日以降、最大75カ国からの入国者に対し14日間の自主隔離を免除する方針のようだ。ただ、相手国は英国からの入国を引き続き制限する可能性もある。政府はかねて、新型コロナウイルス感染リスクの低い国と互いに入国制限を撤廃する「エアー・ブリッジ」制度を導入すると示唆していたが、方針を転換する格好となる。対象国のリストは、週内に発表される見通し。BBC電子版が2日伝えた。
政府は先に、この日から「エアー・ブリッジ」制度を導入すると発表。各国を感染状況に応じて緑、黄、赤に分類し、緑と黄に分類された国からの入国規制を撤廃する計画で、対象国を近く公表するとしていた。
これについて、政府関係者はこのほど、リスクが「低い」または「非常に低い」とみなされる国が最大で75カ国に上る可能性を示唆した。大衆紙サンによると、感染リスクが非常に低いとされる緑に分類されるのは、ドイツ、オーストリア、クロアチア、ニュージーランド、タイ、バルバドスなど。リスクが低いとされる黄にはイタリア、スペイン、ベルギー、オーストラリアなどが含まれる見通しという。
ただ、この中には英国からの入国を制限している国も含まれ、政府は少数の国との「エアー・ブリッジ」確立から、より多くの国に対する一方的な入国制限の撤廃へとかじを切ることになる。この背景には、ギリシャなど英国が「エアー・ブリッジ」の候補と見なしていた人気旅行先の一部の国で、英国からの入国をなお制限していることなどがあるもようだ。
政府は6月8日から、帰国する国内居住者も含め入国者全員に14日間の自主隔離を義務付けているが、旅行・航空業界からは強い反発の声が上がっていた。
なお外務省は現在、必要不可欠でない海外渡航を規制しているが、デーリー・テレグラフによると、間もなくほぼすべての欧州連合(EU)加盟国と英領バミューダ諸島、英領ジブラルタル、トルコ、タイ、オーストラリア、ニュージーランドなどへの渡航規制を解除する見通し。
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