英政府は、7月6日から感染リスクの低い国からの入国者を例外とする「エアー・ブリッジ」制度を導入すると明らかにした。これにより、対象国からの入国者に対する14日間の自主隔離策が撤廃される。発表後、旅行各社には夏季休暇中の予約が殺到しているという。例外国のリストは近く発表される見通し。BBC電子版などが伝えた。
それによると、政府は7月6日以降、各国を新型コロナウイルスの感染状況に応じて緑、黄、赤に分類する新システムを導入する方針。緑と黄に分類された国からの入国規制を撤廃し、これにはスペイン、フランス、イタリア、ドイツなどが含まれる。一方、ポルトガルとスウェーデンは対象外になるとみられる。英政府は、向こう数日にわたり各国と調整を進める考え。
政府報道官は、新たなルールは人々に夏季休暇中の国外渡航の機会を与えるとともに、英国経済の回復も見込めると述べた。その一方で、規制緩和は感染リスクが低水準にあるのが条件だと強調。状況が変われば、緩和にブレーキをかける考えを示している。
今回の発表を受け、旅行予約は大幅に増えている。独旅行大手TUIの英国・アイルランド事業のトップを務めるアンドリュー・フリンサム氏によると、予約件数は前週と比べて50%増加。スペインとギリシャが最も人気が高い渡航先だという。
英政府は6月8日から、帰国する国内居住者も含め入国者全員に14日間の自主隔離を義務付けた。同措置を巡っては、かねて旅行や航空業界から強い反発の声が上がっていた。
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