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ユーロ圏GDP、第1四半期は3.8%縮小

欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットは4月30日、2020年第1四半期(1~3月)のユーロ圏19カ国の実質域内総生産(GDP、1次速報値)が前期比3.8%縮小したと発表した。19年第4四半期の0.1%増からマイナスに転落。主要国のうちフランスとイタリアは、それぞれ5.8%減、4.7%減と、2四半期連続のマイナス成長となり、リセッション(景気後退)入りした。スペインもマイナスに転じている。

ユーロ圏のGDPは、前年同期比では3.3%縮小。EU27カ国全体では前期比で3.5%、年率では2.7%それぞれ落ち込んだ。

この日までに速報値を発表した主要国のうち、フランスはマイナス5.8%と、第4四半期の0.1%減から落ち込みが大きく加速。投資を示す総固定資本形成は11.8%減、家計最終消費支出は6.1%減と、それぞれマイナスに転落した。政府最終消費支出は2.4%落ち込み、こちらもマイナスに転じている。輸出は6.5%縮小し、輸入は5.9%減った。

イタリアの成長率はマイナス4.7%と、前期の0.3%減から下落幅が拡大した。GDPは年率では4.8%減となっている。

スペインの成長率は前期比5.2%減と、第4四半期の0.4%増からマイナスに転落。家計最終消費支出は7.5%減少し、投資を示す総固定資本形成は5.3%減った。輸出と輸入は共に8.4%落ち込んだ。GDPは年率で4.1%縮小している。

国際通貨基金(IMF)は先に発表した世界経済見通しで、ユーロ圏19カ国の今年のGDPが前年比7.5%縮小するとの見方を示した。新型コロナウイルスの感染拡大防止策による生産活動の落ち込みを背景に、前回1月時点の予測から8.8ポイント下方修正。来年には4.7%増に回復するが、経済活動の規模自体は新型コロナ危機前の水準には戻らない見込みで、下振れリスクも極めて大きいとしている。


関連国・地域: EU
関連業種: マクロ・統計・その他経済

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