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シェンゲン圏、圏内外の移動制限を開始

欧州連合(EU)域内の人の自由な行き来を約束するシェンゲン協定加盟国の大半は17日、EU首脳会議の正式承認を待たずに圏内の国境および圏外との国境の封鎖に踏み切ったもようだ。新型コロナウイルス対策の一環。シェンゲン圏のビザ情報を提供するウェブサイト「シェンゲン・ビザ・インフォ」によると、この日午後の時点でシェンゲン協定加盟26カ国中、21カ国が圏外からの入国を拒否している。

欧州委員会のフォンデアライエン委員長は16日、EUおよびシェンゲン圏内への不要不急の旅行を禁止することを提案。詳細は17日にまとめられ、欧州理事会の承認を経て正式に導入される予定だった。しかし、マクロン仏大統領はこの日、フランス国内の最新の新型コロナウイルス対策と併せて「EUとシェンゲン圏が17日正午から30日間にわたり、域外・圏外との人の出入りを停止する」と発表。「欧州各国間では既に合意が形成されている」と明らかにしていた。

フォンデアライエン委員長の提案によると、この措置の期間は30日間で、必要に応じて延長される可能性もある。EU域内の長期在住者やEU市民の家族、外交官などは対象外となるもよう。

■伊で感染者3万人超え

欧州最大のクラスター(集団感染)が発生しているイタリアの市民保護局によると、17日午後5時(現地時間)時点で国内の感染者は3万1,506人に膨れ上がった。24時間で3,500人超増えた格好だ。死者数は2,503人に達した。イタリアでは厳格な感染拡大防止措置が続いているものの、結果が見えるまでまだ時間を要するようだ。

スペイン保健省によると、同国の感染者数は17日時点で1万1,178人となり、前日から約2,000人増加。死者は491人に膨れ上がっている。このほか、英保健当局は同国の感染者が同日午前9時時点で1,950人に増加したと発表。欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、同日午前8時時点でフランスは6,633人、ドイツは6,012人に増えている。[EU規制]


関連国・地域: フランスEU
関連業種: 医療・医薬品マクロ・統計・その他経済政治

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