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2月は半年間で最高 ユーロ圏総合PMI速報値

金融情報サービス会社IHSマークイットは21日、2月のユーロ圏総合PMI(購買担当者景気指数、速報値)が51.6ポイントとなったと発表した。1月から0.3ポイント上昇。景気の「改善」と「悪化」の境目である50ポイントを80カ月連続で超え、半年間で最高の水準に回復した。

ユーロ圏の製造業PMIは49.1ポイントと、前月から1.2ポイント上昇。新規受注は17カ月連続で減少したものの、国内需要が輸出向けの不振を相殺し、全体では縮小ペースが過去15カ月で最も減速した。生産高も落ち込みが緩和している。仕入れ価格は9カ月連続で低下し、出荷価格の下落幅は2016年4月以降で最も大きい。

製造業PMIの国別データを見ると、ドイツは47.8ポイントと、前月から2.5ポイント上昇。依然として分岐点を下回っているものの、過去13カ月で最高を記録した。フランスは1.4ポイント低下し49.7ポイントと、分岐点割れに沈んだ。

ユーロ圏総合指数のうち、生産高の拡大ペースは過去6カ月で最も加速。新規受注はやや増加したが、伸びは前月から横ばいだった。雇用は拡大。仕入れ価格の値上がり幅は過去8カ月で最大だった1月からやや緩和し、出荷価格の上昇ペースも減速した。

■サービス業は仏が好調

ユーロ圏のサービス業PMIは52.8ポイントと、前月から0.3ポイント上昇。国別ではドイツが53.3ポイントと0.9ポイント低下した。一方、フランスは1.6ポイント上がって52.6ポイントとなり、過去4カ月で最高の水準だった。

IHSマークイットのクリス・ウィリアムソン首席ビジネス・エコノミストは今回の結果について、多くの企業が新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の感染拡大の打撃を受けているにもかかわらず、やや勢いを取り戻したとコメント。しかし、サプライチェーンや旅行・観光業などへの混乱の見通しは依然として不透明で、さらなる影響はこの先に現れてくる可能性があると指摘した。

■英は横ばい

2月の英国の総合PMI(速報値)は53.3ポイントと、前月から横ばいだった。企業は、昨年12月の総選挙による政治的不透明感の緩和が、事業活動や消費に引き続き好影響を与えていると回答した。新規受注は、サービス業の拡大ペースの減速により伸び幅が縮小。雇用はやや拡大した。仕入れ価格の伸びは昨年平均を下回った半面、出荷価格の上昇ペースは2018年6月以降で最も速い。

製造業PMIは1.9ポイント上がり51.9ポイントと、過去10カ月で最高の水準だった。新規受注の増加幅は昨年3月以降で最も大きい。サービス業PMIは53.3ポイントと、1月から0.6ポイント低下した。


関連国・地域: EU
関連業種: その他製造サービスマクロ・統計・その他経済

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