仏自動車大手ルノーは14日、2019年12月期の純損失が1億4,100万ユーロとなり、前期の33億200万ユーロの黒字から赤字に転落したと発表した。連合を組む日産自動車の業績不振で寄与額が大幅に減り、2009年以降で初の赤字となった。
売上高は3.3%減の555億3,700万ユーロ。うち主力の自動車部門(アフトバスを除く)は490億200万ユーロと4.2%減少した。一方、ルノー・日産自動車連合が共同出資する露アフトバス(AvtoVAZ)は3%増加。金融サービス部門は6.1%拡大した。
営業利益は26億6,200万ユーロと26.3%減少。中でも自動車部門は12億8,400万ユーロと41.7%減った。グループの営業利益率は4.8%と、1年前から1.5ポイント悪化した。日産のルノーへの利益貢献は2億4,200万ユーロと84%落ち込んでいる。
ルノーの昨年の世界販売台数(小型商用車含む)は前年比3.4%減の375万3,723台。うち足元の欧州が194万5,821台と1.3%増えた一方、アフリカ・中東・インドは19.3%縮小した。中国も17.2%減っている。
ルノーは今年について、世界の自動車市場は縮小すると予想。欧州は3%以上、ロシアは3%前後それぞれ落ち込むとみる。半面、ブラジルは5%程度伸びるとの見方を示した。これらを鑑み、同社は通期の売上高が恒常為替レートベースで前年並みになると見込むほか、グループの営業利益率は3~4%になるとし、前回予想の4.8%から下方修正している。
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