フランス保健省は25日、中国・湖北省武漢市を中心に集団発生している新型コロナウイルスに関し、国内で3人の感染者を確認したと発表した。欧州で感染が確認されたのは初めて。同国ではさらに15人が検査を受けており、感染者が増える可能性もある。
感染者はパリで2人、南西部ボルドーで1人。いずれも中国への渡航歴があった。ザ・ローカルによると、感染者は全員隔離されており、病状は安定している。
一方、政府は武漢の在留仏人の帰国措置も進めている。対象は数百人に上るとみられ、帰国後は万一に備えて14日間ほど隔離する。ビュザン保健相は、中国政府が求める熱感知は「実際の症状は後から出るため意味がない。世界保健機関(WHO)も推奨していない」として拒否。隔離を徹底し、数時間以内に診断結果が出る独自の検査を拡大するとした。
コロナウイルスを巡っては、27日までに中国国内で約3,000人が感染し、死者は少なくとも81人に上っている。
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