フランクフルト取引所を運営するドイツ取引所は、ドイツ株式指数(DAX)を構成する30社の入れ替えを行うと発表した。鉄鋼・エンジニアリング大手ティッセンクルップが脱落する一方、独航空エンジン大手MTUエアロ・エンジンズが新たに組み込まれる。更新は9月23日から適用される。
1988年にDAXが開始されて以来、ティッセンクルップは一貫して同指数の構成銘柄として名を連ねてきた。しかし、業績を何度も下方修正した上、2度にわたり事業再編の試みを断念したことで、株価は過去1年で42%も下落していた。DAXから脱落したことで、上場投資信託(ETF)は同社の株式売却が必要となるほか、対象をDAXが認める優良株に限る投資信託の選択肢からも同社を外すことになる。同社の株は今後、ワンランク下の指数であるM―DAXの構成銘柄となる。
ティッセンクルップのケルクホフ最高経営責任者(CEO)は、DAXからの脱落について「今は将来に目を向けている。投資家の信頼を獲得するために、グループをもっと利益の出る方法で再構築することが重要」と述べている。
昨年には、ティッセンクルップと共にDAXの当初からの構成銘柄であった独2位の金融機関コメルツ銀行も脱落し、決済サービス大手ワイヤーカード(Wirecard)・グループが新たに組み込まれていた。
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