欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットは6月28日、6月のユーロ圏19カ国の消費者物価指数(CPI、速報値)が前年同月比1.2%上昇したと発表した。伸びは5月から横ばいで、市場予想通りだった。
6月はエネルギーが1.6%上昇し、伸びは前月の3.8%から減速。食品・アルコール飲料・たばことサービスも共に1.6%値上がりした。エネルギーを除く工業製品は0.2%伸びている。
価格変動が激しい食品・アルコール飲料・たばことエネルギーを除いたコアインフレ率は1.1%と、前月から0.3ポイント加速した。
欧州中央銀行(ECB)は先の政策理事会で、ユーロ圏の市場介入金利(最重要の政策金利)を過去最低のゼロ%に据え置くことを決めた。中銀預入金利もマイナス0.4%で維持。物価の伸び悩みを背景に、政策金利を少なくとも2020年6月末まで現行水準に保つとしている。同行は併せて公表した四半期ごとの内部経済予測で、ユーロ圏の今年のインフレ率見通しを1.3%と前回から0.1ポイント引き上げた。2020年は1.4%、2021年は1.6%に加速するとみる。
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