独出版大手アクセル・シュプリンガーは29日、米投資会社コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)と、戦略的な投資に関する協議を進めていることを明らかにした。これによりKKRは、アクセル・シュプリンガーの一部株式に対して株式公開買い付け(TOB)を実施する可能性がある。
アクセル・シュプリンガーによると、マティアス・デップナー最高経営責任者(CEO)と、創業者の未亡人で過半数株主のフリーデ・シュプリンガー氏は既に、KKRとコンソーシアムを形成する方向で一致。KKRに対して、コンソーシアムを通じて、残り株に対するTOBを実施することを認めている。ただ、両氏の保有株は売却しない方針だ。
実現すると、KKRはコンソーシアムを通じて、アクセル・シュプリンガーに資金を注入。同社の企業価値を高めるための長期成長戦略を後押しする格好となる。
なお、アクセル・シュプリンガーは今回、KKRによる戦略投資のほかに、組織改変の可能性にも言及。ただ、これに当たっては、法務や税務、財務上の実現可能性を精査する必要があるとしている。
ブルームバーグは先に、同社はKKRと手を組み、上場を廃止する方針と報じていた。[M&A]
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