欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットは4月30日、2019年第1四半期(1~3月)のユーロ圏19カ国の実質域内総生産(GDP、1次速報値)が前期比0.4%拡大したと発表した。伸びは2018年第4四半期の0.2%から加速した。
ユーロ圏のGDPは、前年同期比では1.2%拡大。EU28カ国全体では前期比で0.5%、年率では1.5%それぞれ伸びた。
この日までに速報値を発表した主要国のうち、イタリアの成長率は0.2%と、前期のマイナス0.1%からプラス圏に復帰し、リセッション(景気後退)から脱却。イタリア政府統計局(ISTAT)は、経済が回復への堅調な兆しを見せているとみる。年率では0.1%の伸びとなった。
スペインの成長率は前期比0.7%と、第4四半期の0.6%からわずかに加速。投資を示す総固定資本形成が大きく1.5%拡大したほか、家計最終消費支出は0.3%伸びた。一方、輸出は0.5%、輸入は1.1%それぞれ減少している。GDPは年率で2.4%伸びた。フランスは前期比0.3%拡大している。
国際通貨基金(IMF)は先に発表した世界経済見通しで、今年のユーロ圏の成長率見通しが前年比1.3%拡大すると予想。前回1月時点の予測から0.3ポイント下方修正した。2020年については1.5%とし、従来見通しから0.2ポイント引き下げた。世界銀行は、今年のユーロ圏のGDPが1.6%拡大するとの見方を示している。
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