日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者が会社資金をオマーンの販売代理店に不正に支出したとされる事件で、東京地検特捜部は22日、会社法違反(特別背任)の罪で追起訴した。これで、4回目の起訴となる。一方、ゴーン氏の弁護団は東京地裁に保釈を要求している。BBC電子版などが伝えた。
ゴーン前会長は、2017年から2018年にかけて、日産の海外子会社からオマーンの販売代理店スハイル・バハワン・オートモービルズ(SBA)に計1,000万ドルを送金し、うち500万ドル相当を同氏が実質的に保有する口座に還流させたとされる。同容疑者が逮捕されたのは同件で4度目で、勾留から18日目での起訴となった。
日産はこの日、ゴーン前会長について、会社法違反で東京地検に刑事告訴したと公表。ゴーン前会長が自己の利益を得ることを目的に不正な支出を行ったことについて言及し、「会社として到底容認できるものではなく、厳重な処罰を求める」としている。
日産は先に、臨時株主総会を開催し、ゴーン前会長を取締役から解任する人事案を賛成多数で可決。併せて、ルノーのジャンドミニク・スナール会長の取締役就任も決定していた。[日本企業の動向][労務]
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