英航空大手ヴァージンアトランティック航空は11日、同社が参画するコンソーシアム「コネクト・エアウェイズ」が経営難に陥っている英格安航空大手フライビーを買収することで合意したと発表した。ヴァージンはこれにより、5年前に断念した国内線事業への復帰を果たすことになる。
コネクト・エアウェイズはヴァージンのほか、インフラサービス会社ストバート(Stobart)・グループ、投資会社サイラス(Cyrus)・キャピタルから成る。フライビーへの提示額は1株当たり1ペンス。前日終値を94%下回る水準で、企業価値を220万ポンドと見積もった格好だ。サイラスはフライビーが運営を続けるための資金として2,000万ポンドのブリッジローンを提供するほか、8,000万ポンドを投資する方針という。
フライビーは、地方航空会社としては英国最大手。ロンドンを除く国内線の55%を運航している。昨年11月には、燃料価格の上昇や需要減、通貨ポンド安、競争激化などを理由に苦戦を強いられているとして、身売りを含めた事業再編策を模索していると明らかにしていた。
コネクト・エアウェイズは併せて、ストバート・グループ傘下の地方航空会社ストバート・エアーと航空機リース事業を取得する。一連の買収により、ヴァージンはロンドン・ヒースロー空港とマンチェスター空港での運航便が増え、国内路線網が大幅に拡大する。[M&A]
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