英石油メジャーのBPは30日、第3四半期(7~9月)の純利益(在庫評価変動の影響と特別損益除く)が38億3,800万ドルとなり、前年同期の18億6,500万ドルから2倍超に拡大したと発表した。原油価格の上昇や生産量の増加によって上流事業が大きく伸び、四半期ベースでは過去5年で最高の業績を記録した。
探査・採掘を手掛ける上流事業のEBIT(利払い・税引き前利益、在庫評価変動の影響除く)は39億9,900万ドルと2.5倍超に拡大。一方、製油や販売の下流事業は21億1,100万ドルと9.7%減った。19.75%出資する露国営石油大手ロスネフチは8億7,200万ドル貢献し、1年前から6倍超に伸びている。
石油・ガスの生産量は日量246万石油換算バレルと、1年前からほぼ横ばい。主要プロジェクトの開始による増加分の影響を除くと6.8%増えた。
メキシコ湾での原油流出事故に絡む支払いは1~9月期に29億ドルと、1年前から19億ドル減少。原油流出事故に絡む支払いは終わりに近づいており、通期では30億ドル超を見込んでいる。
BPは7月、英豪資本の資源大手BHPビリトンから米国のシェール(頁岩)オイル・ガス資産を105億ドルで取得すると発表。これはBPにとって過去20年弱で最大規模の取引となり、取引は10月31日の完了を予定している。
同社は第4四半期について、生産量はBHPビリトンの資産取得に伴い当期を上回ると予想。業界の精製マージンは低下を見込み、米国の製油所などで操業を一時停止する頻度が増すとしている。
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