• 印刷する

合意なしEU離脱で住宅価格35%下落も

英国が何の合意もなく欧州連合(EU)を離脱した場合、住宅価格が向こう3年に最大35%下落する可能性もある――。英中銀イングランド銀行のマーク・カーニー総裁が13日、政府にこうした見解を示した。住宅ローン金利の急騰により、住宅需要が落ち込む恐れがあるため。消息筋の話を元に、BBC電子版が伝えた。

カーニー総裁はこの日、合意なしのEU離脱が経済に及ぼす影響について、イングランド銀の見解を主要閣僚らに説明。その中で、「最悪のシナリオ」として、通貨ポンド相場が落ち込み、物価が上昇し、金利が引き上げられる事態も想定していると明らかにした。さらに、住宅ローン会社がリスクプレミアムを顧客に転嫁する可能性もあり、住宅ローン金利の急騰もあり得るとしている。同総裁はこうした場合、国内経済は2008年の金融危機に匹敵する打撃を受けると警告したという。

ただこれは、イングランド銀が国内大手銀行を対象に定期的に実施するストレステスト(健全性審査)の想定シナリオの一つで、同総裁は必ずしもこのシナリオが現実化すると予測しているわけではない。同総裁は「中銀の仕事は最善の結果を期待することではなく、最悪の結果に備えることだ」と説明している。一方、EU離脱派の議員らからは、同総裁がEU離脱への不安を煽っているとの批判の声も上がっている。


関連国・地域: 英国EU
関連業種: 金融建設・不動産小売り・卸売りマクロ・統計・その他経済

その他記事

すべての文頭を開く

英、インフラに7250億ポンド 道路・学校・住宅など=今後10年で(06/20)

中銀、4.25%に金利据え置き=物価上昇加味(06/20)

世界競争力ランキング、スイスが首位=25年(06/20)

独保険アリアンツ、英国で650人削減へ(06/20)

TSBバンク、複数行が買収の意向表明か(06/20)

豪投資マッコーリー、英3空港の株式取得(06/20)

英沖で浮体式風力開発へ=エクイノールなど(06/20)

ロンドンの労働生産性、コロナ前水準に低下(06/20)

鉄鋼・医薬品は7月合意も 英、来週に米と交渉=貿易協定(06/19)

ノルウェー、世界最大のCCS事業本格始動(06/19)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン