英高級車メーカーのアストンマーティンは、ロンドン証券取引所に上場する計画を明らかにした。少なくとも25%の株式を放出する。時価総額は最大50億ポンドに達すると見込まれている。BBC電子版などが29日伝えた。
同社は新規株式公開(IPO)に向けて既に英金融行為規制機構(FCA)に登録文書を提出しているという。目論見書の公表は9月20日ごろの予定。IPOでは、主要株主である伊投資会社インベスティンダストリアル(Investindustrial)とクウェートの投資家グループが一部株式を手放す。
同社は2014年に就任したアンディ・パーマー社長兼最高経営責任者(CEO)の下で事業の立て直しを進め、2017年12月通期は8年ぶりに黒字に復帰。IPOはこうした再建戦略の中で重要な節目となる。
同社が併せて発表した今年上半期(1~6月)の税引き前利益は4,200万ポンド、売上高は前年同期比8%増の4億4,500万ポンドだった。今年の販売台数は6,200~6,400台と、昨年を1,000台余り上回る見通しで、2020年にはほぼ1万台を目指している。
なおパーマー社長兼CEOは英国の欧州連合(EU)離脱について、「高級車メーカーの利点として、こうした変化にはあまり影響を受けない」と指摘。ただしドイツ製のエンジンを含めてEU内から部品を輸入しているため、合意のないままの離脱となれば部品の調達が滞る可能性があり、これに備えて既に在庫を積み増しているという。[EU規制]
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