英石油メジャーのBPは7月31日、第2四半期(4~6月)の純利益(在庫評価変動の影響と特別損益除く)が28億2,200万ドルとなり、前年同期の6億8,400万ドルから4倍に増加したと発表した。2010年のメキシコ湾での原油流出事故を巡る支払いは続いているものの、原油価格の回復が追い風となった上、生産量の増加も貢献した。
主力の上流事業のEBIT(利払い・税引き前利益)は35億1,400万ドルと、前年同期から4.5倍弱に拡大。一方、下流事業は8億4,000万ドルと46.4%落ち込んだ。19.75%出資する露国営石油大手ロスネフチはEBITに7億6,600万ドル貢献し、1年前から3倍弱増えている。
石油・ガスの生産量(ロスネフチ除く)は日量246万5,000石油換算バレルと、1年前から1.4%増加。主要プロジェクトの開始による増加分の影響を除くと9.6%の増加だった。
メキシコ湾での原油流出事故に絡む支払いは上半期に24億ドルと、1年前から19億ドル減少。6月末時点の純債務は392億7,700万ドルと、1年前の397億9,400万ドルからやや減少した。
原油流出事故に絡む支払いは終わりに近づいており、先には英豪資本の資源大手BHPビリトンから米国のシェール(頁岩)オイル・ガス資産を105億ドルで取得すると発表。これは、BPにとって過去20年弱で最大規模の取引となる。6月には、電気自動車(EV)充電網で英国最大手のチャージマスター(Chargemaster)の買収を決めており、BPのボブ・ダドリー最高経営責任者(CEO)は「この勢いと財務的強さにより、過去4年近くで初めて配当を引き上げる」としている。
同社は第3四半期について、生産量は第2四半期からほぼ横ばいになると予想。精製マージンについてはやや低下すると見込んでいる。
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