英石油メジャーのBPは27日、英豪資本の資源大手BHPビリトンから米国のシェール(頁岩)オイル・ガス資産を105億ドルで取得すると発表した。BPにとって過去20年弱で最大規模の取引となる。
取得するのはテキサス州西部のパーミアン(Permian)盆地と同州南部のイーグルフォード、テキサス州東部とルイジアナ州にまたがるヘインズビルの3カ所にある鉱区で、総面積は47万エーカー(1,902平方キロメートル)。生産量は合わせて日量19万石油換算バレル、確認埋蔵量は46億バレルに上る。
BPは現在、米国で日量74万4,000バレルの石油・ガスを生産する。今回の取引が完了し、アラスカ州クパルク油田に持つ権益を年内に米石油大手コノコフィリップスへ譲渡すれば、米国での生産量は88万5,000バレルとなる。また、米国でのシナジー効果は年に3億5,000万ドルとなる見込み。BPのボブ・ダドリー最高経営責任者(CEO)は取引について、「上流戦略の実行における大きな一歩であり、BP特有のポートフォリオに世界有数の資産を加えるもの」と説明している。
BHPは2011年に米国のシェールオイル・ガス田を総額200億ドルで取得したが、その後のエネルギー価格の低迷で苦戦が続き、昨年に売却する方針を決めていた。この資産の売却を巡っては、原油価格の回復を背景に、BPのほか英蘭資本のロイヤル・ダッチ・シェル、米石油大手シェブロンなどが応札していた。[M&A]
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