金融情報サービス会社IHSマークイットは24日、7月のユーロ圏総合PMI(購買担当者景気指数、速報値)が54.3ポイントとなったと発表した。前月から0.6ポイント低下。景気の「改善」と「悪化」の境目である50ポイントを61カ月連続で超えたものの、落ち込み幅は市場予想を上回った。
ユーロ圏の製造業PMIは55.1ポイント。6月から0.2ポイント上昇した。生産高の伸びは過去19カ月で最も縮小した前月と同水準で、新規受注は過去23カ月で最も減速している。
製造業PMIの国別データを見ると、ドイツは57.3ポイントと1.4ポイント上昇。フランスは0.6ポイント上回り、53.1ポイントとなった。
ユーロ圏総合指数のうち、生産高は増加ペースが減速し、新規受注の伸びは過去21カ月で最も小さい。一方、雇用は大きく拡大した。仕入れ価格の伸びはやや減速したものの、依然として高水準を維持。出荷価格もやや減速した。
■サービス業は独仏共に低下
ユーロ圏のサービス業PMIは54.4ポイントと、0.8ポイント低下。国別ではドイツが54.4ポイントで、前月を0.1ポイント下回った。フランスは55.3ポイントと0.6ポイント下げている。
IHSマークイットのクリス・ウィリアムソン首席エコノミストは7月の結果を受け、6月に見られたPMIの回復は、企業が例年になく祝日が多かった5月を補ったことによる一時的なものだったと分析。第3四半期(7~9月)の域内総生産(GDP)成長率は0.4%になると予測し、第2四半期の0.5%(予測値)から減速するとの見通しを示した。
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