ドイツ連邦運輸・デジタルインフラ省は11日、独自動車大手ダイムラーに対して、ディーゼル車のエンジンに排ガスを制御する不正ソフトウエアが使われているとしてリコール(無料の回収・修理)を命じた。高級車部門メルセデス・ベンツの3車種を中心に、国内では23万8,000台、欧州連合(EU)全体では77万4,000台が対象となる。
ソフトウエアの改修が必要なのはメルセデス・ベンツのスポーツタイプ多目的車(SUV)「GLC220d」、セダン「C220d」、中型バン「ビトー(Vito)」など。同社のディーター・ツェッチェ最高経営責任者(CEO)は同日、アンドレアス・ショイアー運輸相と会談。同運輸相は、禁じられている装置が使用されていることを理由に即時の正式なリコールを命じた。ツェッチェCEOはこれまで、不正があったことは認めていない。
同社の不正ソフトウエア搭載を巡っては、ドイツ連邦陸運局(KBA)がその使用を発見したと独日曜紙ビルト・アム・ゾンタークが10日に報じていた。また独週刊誌シュピーゲルは先に、KBAがこの件でダイムラーに対して最大38億ユーロの罰金を科すと警告したと伝えていた。[環境ニュース]
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