欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットは3日、4月のユーロ圏19カ国の消費者物価指数(速報値)が前年同月比1.2%上昇したと発表した。伸びは3月の1.3%からわずかに減速。欧州中央銀行(ECB)が目標とする約2%を14カ月連続で下回っている。
4月は食品・アルコール飲料・たばことエネルギーが共に2.5%上昇し、それぞれ前月の2.1%、2%から加速。サービスは1%値上がりし、エネルギーを除く工業製品は0.3%伸びた。
価格変動が激しい食品・アルコール飲料・たばことエネルギーを除いたコアインフレ率は0.7%と、前月から伸びが0.3ポイント縮小した。
昨年は4月にあったイースター休暇が、今年は3月にあり、これに伴う航空券などの値上がりの影響などを加味すると、4月のインフレ率は経済の実態を映し出していないと見る向きもある。
なお、欧州中央銀行(ECB)は4月の政策理事会で、ユーロ圏の市場介入金利(最重要の政策金利)を過去最低のゼロ%に据え置いた。量的緩和策については、毎月300億ユーロの資産購入を少なくとも9月末まで続け、必要であれば9月以降も継続するとしている。
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