独自動車大手ダイムラーは27日、第1四半期(1~3月)のEBIT(利払い・税引き前利益)が33億3,500万ユーロとなり、前年同期比12%減少したと発表した。高級車部門メルセデス・ベンツ・カーズの販売台数が過去最多を記録したものの、為替差損や原材料コストの上昇が逆風となった。
売上高は3%増の397億8,500万ユーロ。「メルセデス・ベンツ」と超小型車「スマート」を展開するメルセデス・ベンツ・カーズは、旗艦モデル「Sクラス」とスポーツタイプ多目的車(SUV)が好調で2%の増収だった。トラックとバンはそれぞれ8%、4%増えたものの、バスは8%減った。金融サービスは2%伸びている。
グループの世界販売台数は80万6,905台と、前年同期比7%増加。うちメルセデス・ベンツ・カーズは5%伸び、59万4,299台に達した。トラックは21%拡大し、バンとバスはそれぞれ7%、6%増えた。
ダイムラーは通期について、グループの売上高が前年をわずかに上回ると予想。うちメルセデス・ベンツ・カーズは、為替差損や製品ライフサイクルの影響で前年並みにとどまるものの、それ以外は軒並み拡大するとみる。
同社は3月、独競合BMWと折半出資で合弁会社を立ち上げ、カーシェアリングをはじめとするモビリティー事業を統合すると発表。ダイムラーは今回、取引が成立すれば、金融サービスの純資産と利益に好影響が見込めると説明している。こうした要素も含め、グループ全体のEBITは1年前をやや上回るとし、前年並みとの当初予想を上方修正した。[M&A]
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