ドイツ銀、CEOを解任 ゼービング氏を後任に指名

独金融最大手ドイツ銀行は8日、新最高経営責任者(CEO)にリテール部門の共同責任者であるクリスティアン・ゼービング氏(47)を指名したと発表した。同日付で就任し、ジョン・クライアンCEO(57)は解任となった。クライアン氏の任期は2020年までだったが、3年連続の赤字を計上したことで投資家の信頼を失っていた。

ドイツ銀は8日夜に緊急の監査役会を招集。CEO職について議論し、今回の人事を決めた。パウル・アシュライトナー会長は「包括的な分析の結果、当行のリーダーシップに新たな原動力が必要との結論に達した」とコメントした。

ゼービング氏は1989年に入行。ドイツ銀一筋のキャリアでフランクフルトやハンブルク、ロンドン、東京勤務を経て、2015年に取締役に名を連ねた。同氏は今後、さらなるコスト削減に加え、国内外市場で激化する競争や厳格化する規制への対応が課題となる。同氏のCEO就任は、国内市場のリテール事業への注力に向けた同行の戦略転換と見る向きもある。

クライアン氏は2015年に共同CEOに就任。高騰するコストの削減や大規模な人員整理に取り組んだ。しかし、売り上げの半分以上を占める投資部門の不振が大きく影響し、2015年に68億ユーロ、2016年に14億ユーロの赤字を計上。2016年には住宅ローン担保証券(RMBS)の不適切な販売を巡り米当局に72億ドルの罰金を支払うなど、法的な問題に見舞われ、倒産した場合に世界金融システムの安定に巨大なリスクをもたらすとして、国際通貨基金(IMF)から当時、「世界で最も危険な銀行」と見なされていた。2017年に3年連続となる5億ユーロの損失を出し、クライアン氏の後任探しが本格化していた。

同行はこの日併せて、投資部門の共同責任者を務めていたマルクス・シェンク氏が辞任し、もう一人の共同責任者であるガース・リッチー氏が指揮すると発表。リテール部門はゼービング氏と共同責任者を務めていたフランク・シュトラウス氏が単独で統括する。[労務]


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