欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットは7日、ユーロ圏19カ国の2017年第4四半期(10~12月)の実質域内総生産(GDP、改定値)が前期比0.6%増加したと発表した。2次速報値から変化がなく、伸びは第3四半期の0.7%からわずかに減速。家計最終消費支出と政府最終消費支出が共に縮小した。
家計最終消費支出は0.2%増、政府最終消費支出は0.3%増で、共に前期から0.1ポイント減速。投資を示す総固定資本形成は0.9%増と、前期のマイナス0.2%からプラスに転じた。貿易は輸出が1.9%増え、伸びは輸入の1.1%を上回った。
GDP成長率を国別に見ると、ユーロ圏最大の経済規模を誇るドイツは0.6%。第3四半期の0.7%から伸びがやや減速した。イタリアは0.3%に縮小した一方、フランスは0.6%に加速した。スペインは0.7%と横ばいだった。ユーロ圏外では英国が0.4%で、前期から0.1ポイント減速している。
ユーロ圏のGDPは、前年同期比では2.7%拡大。2次速報値から変化がなく、第3四半期から横ばいだった。EU28カ国全体では前期比で0.6%、年率では2.6%それぞれ伸びた。
欧州委員会は先に発表した冬季経済見通しの中で、今年のユーロ圏19カ国のGDP成長率が2.3%になると予想。労働市場の改善や高水準の景況感に加え、世界経済と貿易が予想以上の成長を見せていることなどから、昨年11月時点の予測から0.2ポイント上方修正した。来年については、0.1ポイント引き上げ2%とした。
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