イタリアで行われた総選挙の開票結果が5日判明し、代議院(下院、定数630)では反体制派政党「五つ星運動」が得票率32.7%を獲得して第1党に躍り出た。中道右派連合のうち、同盟(旧北部同盟)は17.4%と躍進。一方、中道左派で前首相のレンツィ書記長(党首)率いる民主党は18.7%と2013年の前回選挙を大きく下回り、大敗を喫している。
中道右派連合では他に、ベルルスコーニ元首相率いるフォルツァ・イタリアが14%、イタリアの同胞が4.4%。これにより、中道右派連合全体では37%に達する。中道左派連合は全体で23%にとどまった。
一方、元老院(上院、定数315)は五つ星運動が32.2%、中道右派連合が37.5%、中道左派連合は23%。いずれの勢力も単独過半数には届かず、ハング・パーラメント(宙ぶらりん議会)が確定した。向こう数週間にわたり、連立政権樹立に向けた交渉が展開される見通しだ。
五つ星運動のルイジ・ディマイオ党首は「歴史的な結果だ」と喜びを表した。同盟のマッテオ・サルビーニ党首は同党の得票率が連合の中で首位だったことから、自らが首相候補になるべきと改めて強調。ただ、五つ星運動との連立の可能性は否定している。民主党の今回の大敗を受け、レンツィ氏は書記長職を辞任すると表明した。
イタリアでは昨年10月に幅広い政党間の連合を認める新選挙法が成立。これにより、過半数議席獲得には連合全体で少なくとも得票率が40%に達する必要がある。
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