ディーゼル車禁止を支持 連邦行政裁=市内乗り入れ規制も

ドイツの連邦行政裁判所(行政訴訟の最高裁に相当)は27日、シュツットガルトとデュッセルドルフの両市によるディーゼル車の乗り入れ禁止を認める判断を下した。両市がこれを実行すれば、ディーゼルエンジンの無償改修による規制回避を狙っていた自動車大手各社にとって打撃となるほか、国内や欧州の他の都市がこれに追随する可能性もある。

同裁判所は、シュツットガルトおよびデュッセルドルフの地方行政裁判所が先に下した判決を支持した格好となる。これらの裁判は、環境団体の英クライアント・アースと独DUHが国内各地で起こした10件の裁判の一部。両団体は、大気汚染物質の水準を欧州連合(EU)の基準値内まで軽減するためには、汚染物質の排出量が多い旧型ディーゼル車の乗り入れを禁止する必要があると訴えていた。両地方裁判所もこれを認める判決を下したが、両市をそれぞれ州都とする南西部バーデン・ビュルテンベルク州と西部ノルトライン・ウェストファーレン州はこれを不服として控訴していた。

連邦行政裁判所は今回、バーデン・ビュルテンブルク州に対し、シュツットガルト市では、旧型ディーゼル車および一部の旧型ガソリン車の乗り入れ禁止措置を段階的に導入すべきとの判断を示した。また、ノルトライン・ウェストファーレン州に対しては、デュッセルドルフ市の大気汚染を迅速に軽減する上で他に手段がなければ、ディーゼル車の市内乗り入れ禁止も検討するべきと指摘している。

判決は両市に乗り入れ禁止を義務付けるものではないが、これを受け政府にさらなる大気汚染対策を求める声が高まるのは必至。ドイツの政府と地方自治体、自動車産業は昨年、都市部でのディーゼル車乗り入れ禁止措置の導入を回避するため、国内のディーゼル車530万台を対象にメーカーの費用負担で大気汚染物質の排出量を減らすソフトウエア修正を施すことを決定。併せて、国内都市の大気汚染改善に向け、計10億ユーロを投じて基金を設立する方針も打ち出していた。

ただ今回の判決を受け、自動車各社はディーゼル車の窒素酸化物(NOx)排出量をさらに減らすため、ソフト修正よりコストのかさむハードウエアの修理を余儀なくされる可能性もある。フィナンシャルタイムズによると、国内の旧型ディーゼル車580万台のNOx排出量を90%削減するためには、全体で76億~145億ユーロのコストがかかるとの試算もある。[環境ニュース][EU規制]


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