英石油メジャーのBPは6日、2017年12月期の純利益(在庫評価変動の影響と特別損益除く)が61億6,600万ドルとなり、前年の25億8,500万ドルから2.5倍弱に増加したと発表した。原油価格の大幅な回復が追い風となったほか、新規プロジェクトに伴う生産拡大などが貢献した。
探査・採掘を手掛ける上流事業のEBIT(利払い・税引き前利益、在庫評価変動の影響除く)は52億2,100万ドルと9倍強に拡大。製油や販売の下流事業は72億2,100万ドルと39.9%増えた。19.75%出資する露国営石油大手ロスネフチは8億3,600万ドル貢献し、1年前から41.7%増えた。
石油・ガスの生産量は日量246万6,000石油換算バレルと、1年前から11.7%増加。主要プロジェクトの開始による増加分の影響を除くと7.9%増えた。2017年は7件の主要プロジェクトが始動しており、2016年分と合わせると日量50万石油換算バレル超が上積みされている。
2010年のメキシコ湾での原油流出事故を巡る支払いは依然として続いており、2017年は52億ドルの特別損失を計上。しかし、2016年の69億ドルからは縮小しており、負担額は減少傾向にある。
原油相場は石油輸出国機構(OPEC)が生産抑制の継続方針を示したことで上昇傾向にあり、ブレント原油価格は先に3年ぶりに1バレル当たり70ドルを上回った。BPは今年について、5件の新規プロジェクトを計画していることから生産量は2017年を上回ると予想するが、実際の成果はプロジェクトの開始時期や事業の買収・売却の影響に左右されるとしている。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。