欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットは30日、2017年第4四半期(10~12月)のユーロ圏19カ国の実質域内総生産(GDP、1次速報値)が前期比0.6%拡大したと発表した。伸びは第3四半期の0.7%からわずかに減速した。通年のGDP成長率は2.5%となった。
ユーロ圏のGDPは、前年同期比では2.7%拡大。EU28カ国全体では前期比で0.6%、年率では2.6%それぞれ伸びた。
この日までに速報値を発表した主要国のうち、フランスの成長率は0.6%と前期の0.5%からわずかに加速。家計最終消費支出が0.3%伸び、投資を示す総固定資本形成は1.1%増えた。輸出は2.6%拡大。輸入は0.7%増にとどまり、輸出から輸入を差し引いた純輸出はGDPを0.6ポイント押し上げた。GDPは年率で1.9%伸びた。
スペインのGDPは前期比0.7%拡大し、第3四半期の0.8%から伸びがわずかに減速。年率では3.1%増加した。
ユーロ圏外では英国が0.5%増と、前期の0.4%からわずかに加速。前年同期比では1.5%拡大した。
国際通貨基金(IMF)は先に発表した世界経済見通しで、今年のユーロ圏19カ国の成長率見通しが2.2%になると予想。ドイツやイタリアなどが良好で、昨年10月の前回予測から0.3ポイント引き上げた。2019年についても0.3ポイント引き上げたが、こちらは2%とやや減速する見込み。一方、世界銀行は、今年のユーロ圏の域内総生産(GDP)が2.1%拡大するとの見方を示した。昨年6月時点の予測1.5%から大幅に引き上げている。来年については1.7%になると予想している。
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